事業団/プラザレポート

家族介護者教室 楽らく介護のすすめ
見て、触れて、食べて…実践の環〜家でもできる、むせ予防〜を開催しました

 なごや福祉用具プラザは、市民の方を対象に福祉用具や介護に関する参加型の教室(家族介護者教室)を開催しています。
 2017年8月22日(火)に開催した家族介護者教室では、とろみをつける嚥下(えんげ)調整食や誤嚥(ごえん)の危険について、管理栄養士の指導の下、食事の工夫や嚥下障害の体験をしました。

 参加者全員に試食をしていただけるように、たくさんの食材や試食品を準備しました。ゼリーや飲み物、嚥下困難者用食品などを全員で試食。参加者からは、「工夫された調整食が多いのにびっくりした。いろいろ試してみたい」、「具体的な話や体験が良かった」等のご意見をいただきました。

会場に用意された食事用具と嚥下困難者用食品の試供品

今回は、名古屋市総合リハビリテーションセンターで入院患者に栄養食事指導を行っている管理栄養士が講師として参加。 大島かおるさん、青木彩華さん、林和希さん

 はじめに、参加者同士で加齢による体調の変化を話し合って発表し、一層、打ち解けた雰囲気の中で講座が始まりました。加齢に伴う身体の変化として、噛む力の低下、唾液の分泌量の減少、飲み込む力の低下、味覚や渇きを感じにくくなることなどを確認し、基礎知識として、嚥下と誤嚥の仕組みをビデオとスライドで解説しました。

嚥下の仕組みをビデオとスライドで説明。誤嚥の注意ポイントを紹介

 嚥下について学んだところで、お茶を寒天とゼラチンで固めたものを食べ比べ、それぞれの硬さや溶け具合を確かめました。寒天では硬すぎ、ゼラチンは体温で溶け始めその水分が誤嚥を引き起こしてしまう可能性があることなどを体験しました。次に、介護食に使われている「とろみ剤」を使い、自分に合ったとろみを探す実験を行いました。温めなくても水に溶け、無味無臭のとろみ剤に、参加者は興味津々でした。さらに、海苔を舌に巻き、舌の動きと唾液の分泌を制限することで、嚥下障害の体験をしました。海苔を口に入れてラムネを食べるという簡単な実験でしたが、嚥下機能の低下を、身をもって体験することになりました(専門職の指導の下で行っています。ご自宅等では絶対に真似しないでください)。

「とろみ剤」で実際に水にとろみをつける実験。量を調整すれば好みのとろみに

嚥下障害の体験。海苔で舌の動きを規制。唾液も抑えられてラムネが食べられません

 後半は、食事するときの姿勢について、座っているときとベッドで横になっている場合、さらに介助する立ち位置や動作のポイントを説明し、お弁当の試食会となりました。食べやすいようにさまざまな工夫が凝らされた品々と米粉で作ったゼリー粥が参加者に配られ、それぞれ味わいました。想像以上の味に、参加者からは「おいしい〜っ」との声が上がり、調理法に感心しながら、用意されたお弁当を味わっていました。試食会の合間には、米粉ゼリー粥の作り方を実演して説明。内容盛りだくさんの講座となりました。

食事をするときの姿勢を確認。座ったとき寝ているとき、介助者が気を付けるべきところも説明

米粉ゼリー粥の作り方を実演。簡単でごはんの甘みを強く感じおいしいと参加者から大好評

 なごや福祉用具プラザでは、ご家庭で介護している方、離れて住む家族が気がかりな方、これからに備えて学びたい方、介護に関心のある方に向けて、家族介護者教室を開催しています(参加費は無料です)。社会福祉法人名古屋市総合リハビリテーション事業団のWebサイト内や、なごや福祉用具プラザでご案内しています。ぜひ、ご参加ください。